こちらには、手のしびれや痛みを伴い、小銭を財布から出すなど
つまむような動作が不自由になる“手根管症候群”という症状で
来られる患者さんが多く来られます。
みなさんには共通する経緯があり、今回はそれをご紹介しますので
参考にしてください。
はじめは、「朝起きた時に寝相が悪かったのかな?」と思っていたのに、
朝だけの指先のしびれはやがて1日中になり、睡眠中でも起きてしまう程の
しびれや痛みを感じるようになります。
1.病院での診断
「ただのしびれではないかも?」「脳に異常?」と思い病院にいくと、
いくつかの検査をします。
■脳のCT検査、MRI検査などの画像検査
■手首周辺のレントゲン撮影
■診断テスト
・ティネルサイン陽性
神経が圧迫されている部位を指や道具で叩くと障害されている指先に知覚異常が発生します。
https://allabout.co.jp/より出典
・ファレンテスト
胸の前で手の甲を合わせ,手くびを深く曲げると指先がしびれてきます。
http://www.saiseikai-otaru.jp/より出典
・OKサイン(キレイな輪を作る)
■筋電図検査で神経伝導速度の低下を確認
2.病院での最初の治療
2-1.保存療法から始めます。
■安静
できるだけ指を使わないようする
■ギブス
手首などの固定し1日中または夜間装着する
■鎮痛薬
ボルタレン、ロキソニンなど非ステロイド消炎鎮痛薬
■神経再生薬
メチコバール(ビタミンB12)傷ついた神経を修復させるはたらきがある
安静にすることは大切なのですが、多くの方が女性で家事や育児で
“手を使わない”ということは不可能です。
お薬も初めは効いていても徐々に効かなくなる方や、
最初からまったく効き目を感じない方もいます。
■ステロイド注射
投薬で改善が見られない場合、ステロイド注射を手首の手根管に打ちます。
数カ月は楽になり方もいますが、またしびれや痛みが戻ってくる場合があります。
副作用もあり何度も打てるものではないそうです。
3.最終手段の手術療法
注射でも改善がなく、親指の付け根が“げそっ”と痩せたり、
指が痛みやこわばりで動かせなくなり日常生活に
支障をきたすようになると今度は手術を勧められます。
手術は手根管という手首のトンネルの一部である靭帯(横手根靭帯)を
切り手根管の中を通る正中神経の圧迫を開放して症状の改善を目的とします。
3-1.手術の方法は2種類ある
①手根管開放術
手根部を3㎝ほど切開して、医師が靭帯を直接目視で切る手術なので
確実性はあるそうですが、切開は内視鏡術より大きくなります。
②内視鏡下手根管開放術
内視鏡より靭帯を切開するので切開は、より小さくなりますが、
内視鏡なので視野が狭く医師の経験が大切になるそうです。
「手術は簡単に終わりますよ。」とお医者さんはおっしゃいます。
手術の時間は30分程度で、病院によっては入院せず日帰りのとこともあります。
ただし、「手術は100%治ることを保証するものではありません。」と
もおっしゃるそうです。
4.病院でも治らない方もいます
多くの方が、手術をして改善しているからこそこのような治療法が
確立されているとは思いますし、病院へいけば必ず良くなると思い、
絶大な信頼で治療を受ける方が大半です。
私たちも病院で全ての手根管症候群が治ることを願っていますが、
中には手術をしても痺れた痛みが改善されず、
むしろ症状が悪化する方も中にはいます。
「手術までしても一向に良くなりません。」と切開の痕を見せて悲しそうに
おっしゃる患者さんもいるのも事実です。
5.病院へ行かなくても手根管症候群は改善する症状です
私のところには、手術を受けても改善しない方の来院も少なくありません。
手術をされた後だと切開した皮膚の拘縮もあり、
手術をされる前に来られる方に比べると改善は少し緩やかになるので、
手術をしようか今迷っていたら、その前にこちら来られることをお勧めします。
手根管症候群の方の多くが首や肩から腕にかけての筋肉の硬さが見受けられ、
それらの筋肉が神経や血管を圧迫するすることで、
末端の指先にしびれや痛みを起こす一つの原因であると私は考えています。
必ずしも手首だけに原因があるわけではなく、それはむしろ結果であり、
そうさせてしまった本当の原因があります。
ボディケアたなか では、患者さんの生活習慣なども詳しくお聞きしながら、
それぞれの原因を突き止め生活改善も同時にしていき、
再発しない体づくりを一緒に目指していきます。
もし、このブログを見て、
病院での治療をしたけど改善のない方、
手術を迷っている方、
術後も引き続き症状に悩んでいる方は、
お気軽に“ボディケアたなか”へご相談ください。
↓手根管症候群ページ
ボデイケアたなか
Tel:090-8328-9834
〒392-0017
長野県諏訪市城南1‐2124‐4
何か、お伝えすることが必ずあります。
以前は、しびれや痛みがなかったのであれば、
それは良くなる可能性は充分あります。
悩む必要はありません。
前を向いて一緒によくしていきましょう!!