痛みで歩けなくなったKくんがテニスを再開できるようになったお話

Kくんは、テニスが大好きな小学5年生です。

足の裏の痛みが酷く、お母さんと一緒に来られました。

 

テニスの試合中、ボールに手を伸ばそうと足を思いっきり踏み込んだ時に痛みを感じ始めたそうです。

すぐ痛みは消えると思ってたのに、どんどん痛みは増し、歩くことも困難になったそうです。

 

 整形外科に行って、MRIやレントゲンを撮ってみたものの異常はなく、

痛み止めとシップをもらうだけで、お医者さんからは「様子をみてみましょう。」とのことでした。

 

治療院に通って、電気治療、インソール、シップをしましたが、

痛みはどんどん増してきて、今では、かかとを着いて歩くことも困難になってしまいました。

こちらに初めて来られた時も、顔をゆがめながらお母さに抱えてもらって、

やっと歩くという状態でした。

 

 小学生の足が痛いという症状は病院では、シーバー病(セーバー病)と、

診断を受ける場合があります。

 

 

シーバー病とは、

一般的に10歳前後の男児に多くみられる病気で、かかとの軽い腫れ、

圧痛(押すと痛いこと)、歩行時痛がその症状です。

 

発育期の子どもの弱いかかとの軟骨に運動などで負荷がかかり、

そこにアキレス腱の引っぱる力が持続的に加わることで、

踵骨に血流障害が起こり、骨軟骨炎を発症するのがこの病気です。

httpswww.saiseikai.or.jpより出典

施術でKくんに触れようと、

足の裏のそうですが、ふくらはぎに触れようとするだけでも痛みを感じる程、

痛いに対して過敏な状態になっていました。

 

昨年は優勝できずに悔しい思いをした大会だったので、

今年は何が何でも頑張りたい一心でテニスクラブでも家でも練習をいつも以上に頑張っていたそうです。

 

頑張りすぎて過敏な体に、負担をかけないように、ほとんど触れないような施術を行いました。

 

Kくんの体は、自分でも気づかないくらい、無理を繰り返し、

体への負担をため込んだのだと思います。

 

体が無理な状態にできるだけ適応しようとして痛みを感じにくくしていたけれど、

コップの水があふれるように限界を超えて痛みを感じてしまったのだということが考えられます。

Kくんの足に触れようとすると手を近づけると痛みを感じてしまうくらい、

Kくんの体は限界を超えていたのです。

 

学校生活では、歩くことが困難なKくんは、車いすの移動です。

階段は先生におんぶをしてもらって学校生活を送っていました。

 

体を動かすことの大好きなKくんが、体を動かせないことはとても辛いことだったと思います。

 

でも、Kくんはお母さんやお父さんに支えてもらえながら、

元気な声で「こんにちは。」と笑顔で挨拶してくれます。

 

Kくんは、素直で頑張りやでもあります。

私が伝えたセルフケアをコツコツ毎日続けていました。

お風呂に毎日ゆっくり浸かって体を温めて、睡眠時間もしっかりとって、

体の回復を助けるために頑張りました。

 

この後のKくんは、足を触れても痛みを感じることがなくなり、

徐々に、かかとを着いて歩くこともでき、学校でも車いすを使わずに生活できるようになりました。

 

通院中の時期に運動会があり、毎年リレーに選ばれているKくんは心が揺らいだそうですが、

「早くテニスをしたいから今は、治すんだ。」と決意して運動会を休んで見学していたそうです。

 

「Kくん頑張ってるね。」と、言うと、

「早く思いっきり走りたいから!」と、輝きのある目でKくんは応えてくれました。

 

普段の生活では痛みがなくなったので、今度は全力で走ったり、スポーツができるように、

 

体の連動動作を改善するようなものも取り入れながら状態を診ていきました。

シーバー病は、発育期の子どもの弱いかかとの軟骨に負担がかかる症状であり、

「成長期の間は上手く付き合っていきましょう。」とおっしゃるお医者さんも知るそうです。

 

でも、成長期の子ども全員が足の裏が痛いというわけではありません。

その違いの大きな要因として、筋肉の硬さが考えられます。

 

足の痛みがある子の多くが筋肉の硬さがあり、それらを柔軟にしていくことで、

痛みがなくなり、以前の様にスポーツを楽しめるケースがほとんどです。

なので、「成長期だから仕方がない。」と諦める症状ではありません。

 

 

 

 足関節は、図のような関節で構成され、ランニングやジャンプなどの衝撃を、

クッションの様に分散させる機能があります。

 

しかし、関節の動きに関わる筋肉が硬くなることで、関節の動きが悪くなり、

クッション性が無くなってしまい、かかとや土踏まずに強い衝撃を受けてしまいます。

 

httpswww.saiseikai-mkj.jpより出典

また、股関節周辺の動きが硬い子が多い傾向にあります。

それがスポーツのような体の連動動作で足関節に負担をかける場合があり、Kくんもその傾向がありました。

 

股関節は体の中心にあって脚を踏み出したりひねったりするなどの動作では起点となる大きな筋肉です。

httpssprint-condition.infoより出典

体の中心での動きが末端の足関節につながることで、

歩行やランニング動作を効率的で負担のかからない動作ができるようになります。

 

例えば、片足立ちをすると股関節と足関節のつながりを感じやすいと思います。

片足立ちでグラつく場合、足関節もそうですが股関節周辺でもグラつきを感じる方も

いるのではないでしょうか。

 

姿勢を安定させようと、足首に関わる余分な筋肉が連続的な働きが、

筋肉の緊張を継続的につくり、足関節に負担をかけてしまうケースもあります。

股関節は足関節にとって重要な部位と言えると私たちは考えています。

 

 

体のつながりを含めたセルフケアを、お母さんやお父さんにも協力してもらい

Kくんにもやってもらいました。

 

その後、「テニスの試合に出て勝てたよ!」Kくんが満面の笑顔で報告してくれました。

そして、ちょっぴり恥ずかしそうに、お母さんやお父さんへ感謝の気持ちを話してくれました。

 

Kくんにセルフケアをしてくれたことや、片道1時間半の道のりを毎回車で送ってくれたこと、

いつも以上に親子との大切な時間を過ごすことができたことも、

Kくんにとって治すための覚悟や目標をしっかり定めたのではないでしょうか。

 

一番元気に動きたいこの小学生の時期に、運動できないことはとても辛いことですし、

先が見えない状態で過ごすことは本人もそうですがお母さんやお父さんにとっても

歯がゆい思いをされたことでしょう。

 

でも、この症状は治る症状です。以前は元気に走ることができていたのなら、

原因は必ずあり、そこに正しい対処をすれば必ず治す症状なのです。

 

Kくんの様に再び元気にスポーツを楽しむことができるのです。

テニスの試合で勝てた報告をしてくれた時のKくんと、

それを見ているお母さんとお父さんの笑顔は今でも忘れません。

 

 

楽しいはずのスポーツをつらい思い出にしないでください。

今、この時も必ずできることはあります。

 

私が全力でサポートします。一緒によくしましょう!!

からだ  たから だから

ボデイケアたなか

 

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