こちらには、腱鞘炎を改善するために、サポーター、テーピングやストレッチなど
試されるのですが、効果を感じられない方が来られます。
良かれ思って、そのようなケアをされるのですが、改善がみられなかったり、
返って悪化してしまう場合があります。
その一つには、それらの対処法が、その方の今の状態に合わないためからだとうことが
推測できます。
そのような方に、ぜひやっていただきたい、「10秒ケア」を今回紹介します。
最後まで、ご覧ください。
1.腱鞘炎改善のための2つのポイント
ポイント1. 痛いことはしない
ポイント2. 血流を良くして回復を促す
この2つです。
痛みは、「これ以上、動かさないで!!」と、知れせてくれる体からの危険信号です。
それを無視して、無理して動かし続けることは回復の妨げになります。
本来であれば、サポーターやテーピングは、動きを制限して痛みを起こさない道具です。
しかし、着用することで、安心化を得て、必要以上に動かせてしまうがために、
無理をしてしまい、サポーターやテーピングを外した時に返って痛みを感じる傾向が、
多くあるようです。
また、サポーターやテーピングの圧迫が長時間することで、血流にも影響をおよぼし、
損傷部位へ十分な栄養などが届きにくくなることも回復を遅らせることの1つとなります。
腱鞘炎の改善でストレッチをされている方も多いのですが、痛みに敏感になっている体に、
イタ気持ちいいストレッチは、体に緊張を作り筋肉をかえって硬くし、血流を悪くすることが、
考えられます。
2.”10秒”セルフケアで腱鞘炎の痛みを撃退
改善のための3つのルール
① 短い時間で行う
ケアを長い時間やり過ぎると、かえって体に負担をかけるので、
短時間で行うことが有効です。
② 気持ち良い感覚を大事にする
気持ち良い感覚は、副交感神経を優位にし、痛みで緊張しきっている筋肉を
緩める効果があります。
③ やる前とやった後を確認する
最初のうちは、自覚しにくいかもしれませんが、何となく、でもいいので感じ取る
とるようにすること。変化を感じられるようになると、何より楽しくなりますし、
感覚を養うことで、体の負担を軽減する体の使い方ができるようになります。
3.”10秒”セルフケアは4つの手順で行う
それでは、実際に10秒セルフケアを行ってみましょう。
以下に示した”4つの手順”で行います。
この手順は、はじめに、指を動かす筋肉(前腕部)からはじめ、筋肉の緊張を和らげてから、
患部をケアしていく順番となっています。
手順1.前腕(肘から手首の部位)を触れる
①肘側 ②中間 ③手首側
① 肘の近くに、片方の手のひらで包み込むように10秒触れる
② 手首の方へ手の平1つ分ずらして①を繰り返す
③ 手首まで①と同様に行う
手順2.手首を触れる
①手首(親指側) ②手首(手のひら側)
①手首(親指側)を、片方の手のひらで包み込むように10秒触れる
②手首(手のひら側)を、片方の手のひらで包み込むように10秒触れる
手順3.指を包み込む
①人差し指 ②中指 ③親指
指のつけ根(股)から、片方の手で優しく包み込むようにし、その後、少しだけ指先側へ引っ張る
(引っ張る際に痛みを感じたら中止する)
①人差し指を行う
②中指を行う ほかの指も同様に行う
③親指を行う
手順4.症状によって行う
4-1.親指、手首周辺の腱鞘炎(ドケルバァン症候群)の場合
(1)親指の腱に触れるケア
・腱の確認の仕方↓
・痛みのない範囲で指を立てるようにする ・手首側面の筋を確認する
・親指の腱に触れる
・手首付近 ・親指付け根 ・第2関節まで触れる
①腱にそって片方の指3本(人差指・中指・薬指)で優しく10触れる
② 指先にずらして再び10秒触れる
③第2関節まで触れる
(2)親指の腱をつまむ
・片方の指3本(人差し指、中指、薬指)と親指でやさしくつまむ
①手首辺りの親指の腱をやさしく10秒つまむ
②指3本分、指先にずらして再び10秒つまむ
4-2.四指(親指以外)の腱鞘炎の場合
(1)片方の3本(人差指・中指・薬指)指先で10秒触れる
指のつけ根(骨がぽこんとした所↑)を指先でやさしく10秒触れる↓
10秒行ったら、指3本分をずらしながら第1関節まで触れていく
(2)指を、片方の3本の指(人差指・中指・親指)で10秒つまむ
① ①(別角度からの写真)
② ③
①指の付け根をやさしく10秒つまむ
②指先にずらして①を繰り返す
③第1関節までつまむ
4.”10秒セルフケア”で腱鞘炎がどう良くなるのか
このセルフケアは、10秒間、腕や手に触れたり、少しだけつまむだけのもので、
物足りなさを感じるかと思いますが、
実は、その位の優しい刺激が、腱やその元にある筋肉の緊張を和らげて、
腱や筋肉の張りつめた緊張を和らげてくれます。
手や指は、家事の中で繰り返し使ったり、スマホの操作や、パソコンのキーボードを
打つなど、日常の生活の中で、想像以上に負担がかかってる部位であります。
例えば、字を書き続けると指にペンだこができる様に、腱鞘炎でもわずかな力でも
何度も何度も継続的に使うことが、手や指の負担となり、腱が損傷していきます。
多少の無理や単発的な損傷であれば、自然に治っていくのですが、繰り返し手や指を
使い続けてしまうと、腱と腱鞘の摩擦が増して、損傷部分を治す力が追いつかなくなり、
腱は次第に太くなり結節(コブ)を形成します。
yobou-oita.comより出典 httpssports119.jpより出典
一般的に体に摩擦・打撲・出血などの有害刺激が繰り返し加わると、
組織は硬くなりコブができる、いわゆる瘢痕治癒というキズの治り方といわれています。
繰り返し使われた筋肉は、硬くなる傾向にあるので、その筋肉を緩めることは大切なの
ですが、ストレッチはでは、腱鞘炎で痛みを抱えている場合には刺激が強すぎるといえ
ます。
ですので、痛みを感じている指先周辺には、日常の強い刺激を和らげるための短時間で、
刺激の少ないセルフケアが必要なのです。
動物がケガをしたとき、傷口を舌で舐める映像をテレビなどで目にしたことがあるのでは
ないでしょうか。
https://www.msn.com/ja-jp/news/photos/より出典
この様な行為は、一説によると脳に、ある一定の刺激を与え、
体の体温や免疫力を上げ、体を元に戻そうとする力をより引き出そうとする
はたらきがあるそうです。
また、触れたり撫でることは、リラックス効果を促し、血管を圧迫していた筋肉の
緊張が緩和され血流の改善につながり、回復力を増すことが期待でき、動物たちは、
頭で考えなくてもそれを行っているのです。
5.”10秒”って短くないの?
長い時間、体を触れ続けることは、それだけで、体に負担をかけるかか可能性があります。
例えば、弱い風速の扇風機でも長時間受け続けると、体がだるくなるのと一緒で、
わずかな刺激も長い時間は体に良くない場合があります。
体に痛みを感じている時は、特に敏感な体ですので、体の触れ方は、短い時間の方が
体に負担をかけずに、効果を出すケアだと考えます。
6.腱鞘炎の早期改善に欠かせない方のケア
腱鞘炎は、普段の生活において支障をきたす辛い症状です。
だからこそ、どうしても手や指に常に気持ちが行きがちです。
こちらに来られる方も、最初は「こんなケアで改善するの?」と、
思われる方がほとんどで、半信半疑でケアを始められます。
でも、徐々にその効果を感じられるようになると、積極的にやられるようになります。
腱鞘炎の患者さんの多くが、長年慢性的な肩こりを患っている方が多く、
指関節に痛みや変形のある、“ヘバーデン結節”という症状の方も同様な傾向にあります。
肩こり改善のケアをするだけで、症状が軽くなる方は結構いらっしゃいますので、
ぜひ、肩周りのケアをしていただきたいです。
一見、遠回りの様に見えて、実は腱鞘炎改善の近道であること実感されるはずです。
↓肩周りのケアはこちらをご覧になって、ぜひ、やってみてください。
7.セルフケアは、ゆったりがマル〇
セルフケアでは、体をゆっくり動かすことを意識すると効果的がより上がります。
ゆっくり動かすと、呼吸も深くなり、ご自身の身体の様子をじっくり観察する
こともできます。
「今日はどうかな?」「前より動かしやすい」とか体の変化を感じるように、
やってみてください。
最初は、慣れなくても、少しでも体の変化に気づけるようになると、
どんどん楽しくなりますし、いろいろ工夫ができるようになりますよ。
今回紹介しましたセルフケアは、今から簡単にできるものばかりです。
まずは、やってみてください。
また、一度こちらに来られると、お体の状態を診て、その方にあったセルフケアをご紹介
することもできます。
実際セルフケアをやってみて、疑問や聞いてみたいことが出てくるかもしれません。
その時は、遠慮なさらず、お気軽に来店または、お電話でご相談ください。
それでは、1日でも早く元のお身体に戻ってより良い生活を楽しめるよう願っております。
お大事に。
■腱鞘炎改善は普段の生活改善で差がつく ブログ現在作成中
からだ は たから だから
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