ヘバーデン結節解消の生活改善術

指の第1関節の痛みが少し気になりだしたものの、しばらく放っておいたら、ある時、指先をテーブルの角に当てた時に、ビキーンと、うずくまるほどの痛みを感じました。

 

それから指に意識がいくようになったこともあり、痛みがどんどん増すように感じるようになりました。

朝、起きた時に指が上手く動かない、こわばりを感じるようになりました。

 

病院へ行くと、へバーデン結節という聞いたことのないような診断をお医者さんから受け、治療法はなく、しばらく様子を観てください。と言われ、唖然となる。

 

 

生活の中での不自由さもそうだが、大好きなパッチワークが指の痛みで出来ないことは何より辛いと、インターネットでいろいろ探す中で、こちらを知ったSさんのお話でした。

1.生活におけるミスマッチが痛みを起こす

痛み感じた時、「何で痛みを起こしてしまったのかな?」と、思うかと思います。

でも、偶発的に起きた事故や、数日前の記憶の中で起きた無理をしたこと以外には、中々思い当たることはないでしょうか。

こちらに来られる患者さんも、「これだ!」と決定的な原因をお話しくださる方は、ほとんどいません。

へバーデン結節は、一般的に・・・と言われる一方、原因は不明なことが多いとも言われています。

 

果たして、原因不明なのでしょうか。

 

瀬戸内寂聴さんは、

『私たちの生きているこの世で起きることにはすべて原因がある、これが「因」です。起こった結果が「果」です。

因果応報というように、必ず結果は来るのです。』

と、おっしゃっています。

 

体に起きる痛みも同じで、痛みは結果であって、そこに至るには必ず原因があります。

 

でも、何故へバーデン結節の痛みの原因が中々思い当たらないのでしょうか?

それは、何気ないことの連続が痛みにつながっている可能性があり、何気ない連続とは、

 

普段の生活の中にあると私は考えています。

2.へバーデン結節を患ってる方には共通の生活習慣がある

へバーデン結節の方が、こちらに初めて来られた時には、生活の様子をお聞きしますと、習慣や体の使い方に共通した事が浮かび上がってきます。

 

習慣や体の使い方は、無意識にすることが多いため、痛み原因を考えた時に「思い当たることがない。」というのは当然なのかもしれません。

 

痛みを起こしていた習慣や体の使い方の悪循環を今度は、改めて、良くするための習慣にすればいいのです。

 

今回は、へバーデン結節の患者さんの多くに共通した体の使い方とその対処法をお伝えいたします。

 

 

頑張りすぎ!の習慣はありませんか?

こちらに来られたSさんの普段の生活をお伺いすると、とても頑張っている様子が伺えます。

朝は、ご家族の朝食の準備からお弁当作り、それから行き着く暇もなく仕事に出かけ、家に帰ってくると夕食の支度をし、時間が少しあると趣味のパッチワークをする。というような1日をお過ごしです。

お風呂に入っている時も、この後、あれして、これしてなどと考えたりします。

 

次から次へとやることが多いので、手際よくテキパキといろんなことをこなすSさんは動作が速く、それはこちらに入ってくる時は素早く靴をスリッパに履き替え施術を受ける準備を整え、お会計の際は、素早くお財布からお金を出す、といった具合です。

 

その時の動作を観察すると指先などの一部の筋肉だけの動作になっています。

 

 

がんばり過ぎていると、いつの間にか私たちの身体は、以下の様な体の使い方のクセになってしまいます。

2-1肩の緊張がつよい

ヘバーデン結節の方の多くは、長年肩こりを患っている方が多い傾向にあります。

それは、姿勢からもうかがえるます。

 

院内でヘバーデン結節の方の様子を観てると、立っている時も、イスに座っている時も、肩があがっている、いわゆるいかり肩の方が多く、その事をお伝えすると、「あっ本当ですね。」と答えが返ってきます。

無意識なのは、すでに体の使い方のクセになっている証拠です。

 

肩周りの筋肉は緊張状態となり、それが長時間続くと、肩の違和感やコリになってしまいます。

 

「でも、へバーデン結節は指先で起きる症状なので肩こりなんて関係ないのでは?」

と思われるかもしれませんが、実は大いに関係があるのです。

 

それは、肩こりにより指先が引っ張られてしまうからです。

詳しく、お話いたしますと、

体は、筋膜というシーツの様なもので包まれています。

緊張で縮まった筋肉は、筋肉を包む、筋膜も縮めます。

 

【筋膜 図】

 

へバーデン結節は、指の第1関節におきる症状で、体の最も末端の指先は筋膜の引っ張りによって一番負担を受ける場所とも言えます。

例えて言うなら、

それは、ゴム手袋をピーンと引っ張った時に、指先が張るといった感じで、それが続いているようなものです。

 

 

【ゴム手袋引っ張り】

2-2呼吸が浅く止まっていることがある

私たちの呼吸は、自律神経という無意識の中でコントロールしてくれる神経に支配されています。自立神経には副交感神経と交感神経の2つがあります。

 

リラックスしている時は、副交感神経のはたらきが優位になり、呼吸はゆっくり深くなり筋肉は弛緩します。

睡眠中は、副交感神経が優位となり、筋肉が弛緩することで、疲労や日中体の損傷した箇所の修繕ができるわけです。

 

へバーデン結節をはじめ、慢性的な痛みを患っている方の多くは、肩こりなどの体の緊張が強く、呼吸は浅い傾向があり、これらのことは、交感神経優位の緊張傾向にあります。

 

また、指先は、感情や気持ちが反映しやすい部位であり、

 

【解説・より詳しく、知りたい情報

 

 

 

2-3いつも次に行うことを考えている

へバーデン結節のSさんもそうでしたが、お仕事は手際よくテキパキ行うそうで常に段取りを考えて行動をしているそうです。

 

そのような事は、普段の生活の中であるようで、いつお風呂に入っていても、お風呂から上がったら何をして、お布団に入っていても、明日何をするなど、ゆっくりしているような時でも何かを考えているいるそうです。

 

へバーデン結節の方は、仕事で重要ポストに就いて同僚からは厚い信頼を得ている方が多く、それは、段取り良く仕事をテキパキと行っていることもあるのではないのかと思います。

 

ただ、仕事のプライベートのオンとオフがない、職場にいる時も家にいる時も、自動車で例えるのならアクセルと踏み続けている状態です。

 

その繰り返し、アクセルを踏みつづけている、筋肉の緊張を起こし続けてしまう状態が、指先のような末端に負担をかけてしまう症状が、へバーデン結節といえます。

 

 

このように、筋肉に緊張させ、指先に痛みを起こしてしまう普段の生活の繰り返してきた生活習慣を、今後は、筋肉を緩めて指先への負担を減らし痛みをなくすための習慣に変えていくことが、回復と再発しないために重要になります。

へバーデン結節を改善するためのアドバイス